特定技能外国人を自社で受け入れ、支援まで行おうと考えたとき、多くの経営者や人事担当者がまず悩むのが「どこまで会社が面倒を見る必要があるのか」という点です。
特定技能制度では、受け入れ企業そのものが「支援を行う主体」になる場合においても、法律で定められた支援を確実に実施することが求められます。
単に生活の相談に乗る、困ったときに助ける、といった善意だけでは足りず、制度として決められた支援体制を、継続的に維持できるかどうかが問われます。
社内支援を行う場合、支援責任者と支援担当者を選任しなければなりません。
ここで重要なのは、「現場の上司がそのまま支援担当者になるのが必ずしも望ましいわけではない」という点です。
外国人本人が仕事や生活の悩みを相談する際、評価者や直属の上司が相手だと、本音を言えなくなるケースは少なくありません。そのため、会社と本人の間に立ち、ある程度中立的な立場で話を聞ける人を配置することが、トラブル防止につながります。
特定技能制度で定められている10項目の義務的支援は、書類を揃えれば終わりというものではありません。事前ガイダンスや生活オリエンテーションも、単に時間を消化するのではなく、外国人本人が本当に理解できているかが重要です。
特に、役所手続きや生活ルール、日本で働くうえでの暗黙の前提は、言葉の壁があると誤解が生じやすい部分です。「やさしい日本語」で説明する、図や写真を使うなど、現場に合った工夫が欠かせません。
特定技能外国人は一定の日本語能力を持っていますが、「適当に」、「いい感じで」といったような曖昧な表現は伝わりません。結論から簡潔に伝え、必要に応じてマニュアル化することで、不要なストレスを減らすことができます。
また、宗教や食習慣への配慮も重要です。宗教によってお祈りの時間や口にできない食材などを事前に把握し、職場全体で共有しておくことが、長期定着につながります。
慣れない日本での生活は、想像以上に精神的な負担がかかります。仕事以外の時間に孤立してしまうと、突然の退職や体調不良につながることもあります。
業務指導とは別に、気軽に話せる相談役を設ける、地域とのつながりを紹介するなど、「会社に居場所がある」と感じてもらう工夫が大切です。
2023年以降、外食業では特定技能2号への移行も可能になり、外国人本人にとっても長期的なキャリアを描きやすくなっています。
そのため、単なる人手不足対策ではなく、将来の戦力としてどう育てるかという視点が、これまで以上に重要になっています。
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