介護業界では深刻な人手不足が続いており、その解決策の一つとして「特定技能(介護)」外国人材の活用が広がっています。特に近年は制度改正により、これまで対象外とされてきた分野にも一定の道が開かれ、事業所からの相談内容も多様化しています。
本ブログでは、介護事業所を運営されている方に向けて、どの施設で特定技能外国人を受け入れられるのか、そしてどこまでの介護業務を任せることができるのかについて、実務に即した形で整理します。
特定技能「介護」は、「身体介護」を中心とした業務を行う事業所が対象となります。そのため、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、介護医療院、有料老人ホーム、認知症グループホーム、通所介護(デイサービス)、小規模多機能型居宅介護などは、制度上、問題なく受け入れが可能です。
また、医療機関においても、療養病床などで入浴や排せつ介助を含む介護業務を行う場合には対象となります。
一方、障害福祉分野については、生活介護や障害者支援施設など、実際の業務内容が身体介護を伴うかどうかが重要な判断基準となります。
放課後等デイサービスなど、主として療育や見守りが中心となる場合には、特定技能「介護」に該当しないケースもあるため、事前確認が特に重要になります。
これまで特定技能では原則禁止されていた訪問系サービスについても、2025年度以降、一定の条件を満たす場合に限り、限定的に認められる運用が始まりました。
具体的には、訪問介護や訪問入浴介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護などが対象となりますが、外国人本人が介護職員初任者研修を修了していること、一定期間の実務経験を有していること、さらに事業所側でハラスメント防止体制やICT活用による見守り体制を整備していることなどが前提条件となります。
制度上は可能であっても、実務上は慎重な運用が求められる分野である点は押さえておく必要があります。
特定技能「介護」は、技能評価試験と日本語試験(2種類)に合格した即戦力人材として位置付けられており、入浴・食事・排せつの介助、移動や更衣の補助など、日本人介護職員と同様の身体介護業務を担当することが可能です。また、レクリエーションの補助や機能訓練のサポート、介護業務に付随する清掃や物品管理なども行えます。
ただし、これらの付随業務のみを専任で担当させる運用は認められていません。
夜勤業務についても、受け入れ体制や本人の習熟度、安全配慮義務を十分に考慮したうえであれば対応可能ですが、形式的に「単独夜勤ができる」と捉えるのではなく、事業所としての管理責任を前提に判断することが重要です。
特定技能外国人は、雇用開始日から人員配置基準に算入することができ、技能実習生のような待機期間はありません。この点は、運営上の大きなメリットと言えるでしょう。
一方で、特定技能1号では、生活支援や日本語学習支援などの義務が課されており、自社で対応が難しい場合には登録支援機関への委託が一般的です。
制度を正しく理解し、自社の体制に合った受け入れ方法を選択することが、長期的な人材定着につながります。
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